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【インタビュー】アメリカにおける日本語教育【ワシントン州在住 武藤裕紀子さん】

更新日:5 日前



みなさん、こんにちは!Manami's English LessonsのManamiです。今回のインタビューでは、ワシントン州で日本語を教えていらっしゃる武藤裕紀子さんに、アメリカにおける日本語教育についてお話を伺いました。

 

 

まずは、簡単な自己紹介をお願いします。

武藤裕紀子と申します。シアトルから車で30分ぐらい北にあるリンウッドという場所に住んでいます。

子どもに日本語を教えるプライベートスクールで働いています。2012年から教えていて、今は2歳半~大学生までの生徒に対面やオンラインで授業をしています。

 


シアトルの生活について感じていることを教えていただけますか?

シアトルは自然と街がバランスよく融合し、人もとてもやさしくて穏やかなので、暮らしやすいですね。アジア系の食材や文化が思っていたよりも豊富で、日本のミックスカルチャーも感じられます。食事の楽しみ方やアウトドア活動も充実しています。

シアトルに移った理由の1つは、綺麗な英語に囲まれた生活を送りたいと思ったからです。シアトルの英語はクリアでとても聞き取りやすく、こういう英語を話せるようになりたい!と思ったんです。

ここでは日本人コミュニティもあり、日本企業も存在しています。また、シアトルと神戸は姉妹都市であり、日本との関わりも深いです。ワシントン大学には日本から持ち込まれた桜の木があり、名所になっています。

 


日本語の教室で働くことになったきっかけは何ですか?

日本語の教室で働くきっかけは、学生ビザからJ1ビザへの変更時にエージェントに紹介されたことから始まりました。その当時、日本語の先生としての経験はありませんでした。実際にアメリカで日本語を教えることになり、様々なバックグラウンドを持つ子ども達と出会ってきました。アメリカ人の子どもや、日本人とアメリカ人のハーフの子ども、駐在でアメリカに住んでいる日本人の子どもなど、それぞれ日本語を学ぶ目的もさまざまでした。そうした子ども達を考慮し、年齢ごとにクラスを分けています。教室も大規模なものではなく、最高で10人ほどの少人数制の編成で、それぞれのクラスに応じて教材やアプローチを用意しています。

 


授業では具体的に、どのようなことを学ぶのでしょうか?

具体的なクラスの進行については、例えば2歳半のクラスでは文法やリーディングといったものは難しいので、子ども達が日本語の環境に自然に触れられるような工夫をしています。絵本やフラッシュカード、クレヨンでの塗り絵やお絵かき、音楽を通じて、日本語に触れられるようにしています。子ども達が楽しく遊ぶ中で、言語の習得が進んでいくことを目的としています。成長に応じて、プリント学習や文字の学習、文章作りの練習など、段階的に難易度を上げています。最初に働いていた学校では、小学校1年生以上の子ども達には、日本の教科書を使った授業も行っていました。

 


お子さんによって日本語レベルは違うと思いますが、どのように対応していますか?

そういう時は、もちろん英語も使って、英語を話しながら直ぐにそれを日本語で伝える、といった方法を取っていますね。

そして、普段私が先生として使う言葉は、1つのことをいろいろな言い方で言わないようシンプルな表現にするように心がけています。これは、同じことを異なる言葉で伝えると、子ども達が混乱してしまう可能性があるからです。

例えば、「手を洗いましょう」と言いたい時は、「手を洗いましょう」という表現だけを使っています。「手を洗って」とか、「そこに並んで」といった異なる表現が混ざると、子ども達は混乱しやすいので、同じことをシンプルな言葉で伝えるようにしています。伝える言葉は短くシンプルにすることが大切だと思います。

基本的には、同じような言葉で指示をしたりすることで、子ども達に言葉と行動が一致するよう安定感を与え、定着してきたら徐々に変化させています。

 


ご両親の中には、他の先生から別の言われ方をした時に分からないんじゃないかという不安がある方もいるのではないでしょうか。

もちろん、そういった不安を感じる方はいると思います。ですが、比較的日本語に慣れている子は色々な表現に対応できるかもしれませんが、英語の方が得意な子ども達にとっては、異なる表現が混乱を招く可能性があるため、まずは日本語の理解とキャッチを重視しています。子ども達が分かり、キャッチできたとき、それが日本語習得の喜びに繋がると思っています。

 


最後に、裕紀子さんの今後の目標について教えてください。

今は小さい子から大きい子まで教えているのですが、私はあまり学力とか年齢とかで分けるのが好きじゃないので、その子にあった方法で、例えクラスであっても個人個人の個性や人間力を伸ばす事に重点を置いて教えられたらと思っています。

日本語を学ぶというのは1つのコミュニケーションツールだと思っていて、それを通じて子ども達が一生懸命やったということが、何か他のことをしようと思った時の自信に繋がったり、語学をやっていたということで何か将来の選択肢が増えたり、そういうことに繋がって欲しいと思っています。



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Manami's English Lessonsは英語レッスンをオンラインで提供しています。プライベートなので、日常英会話、試験対策、発音矯正、英文法など、柔軟に対応可能です。年齢もお子様から大人の方まで、幅広くご受講いただいています。少しでもご興味がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。



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